
作者は社会心理学者、加藤諦三さん。
なかなかの難しさで、
読むのにけっこうな時間を要しました。
洗脳といったら言葉のチョイスがよくないけれど
問答を何度も繰り返し読むことで
過去と自分と環境を何度も何度も客観視することになります。
猿の水練 魚の木登り(さるのすいれん うおのきのぼり)
ありえない、見当違い、という意味のことわざです。
泳げない猿が「実際の自分」を拒否して、
泳げる猿を「理想の自分」として描いたからだろう。そして猿は泳げない自分を軽蔑した。
歪んだ価値観がこの猿を殺したのである。引用元:自分のための人生を生きているか
白鳥にいい声で鳴くことを期待する人は、白鳥を不幸に追い込む。
引用元:自分のための人生を生きているか
誰に何を言われようと
「私の人生はそういう人生ではありません」
と言えればいい、ということ。
例えば、 「そんな人だと思わなかった」と言われたとして。
破壊力のある言葉です。
じゃあどんな人なら相手にとって思う通りなのか。
良い意味で、話したらものすごく楽しい人だった!のような
意外性や賞賛であればそれも良いけれど
「期待外れ」のような言葉でもあります。
もし今、劣等感に悩まされている人がいたら、
そういう人はシカなのに海にいるのである。自分の不得意分野で頑張っている人である。
シカが草原にいたら劣等感に苦しめられない。引用元:自分のための人生を生きているか
生きるのがつらいのは、自分がネコに生まれたのに
自分が鷹と思って生きているから。
自分がネコなのに、鷹と自分を比較する。
作者の社会心理学者、加藤諦三さんはそういいます。
世の中には、何でもできてしまうすごい人が稀にいて
不可能を努力で可能にしてしまう人もいて。
良い意味で励みや目標にするもよし。
努力した者が得る進化もまた素晴らしいのです。
だからといって、そうなれない自分を嘆くのは楽しくないです。
これを読んでいて、
「幸福度」を思い出しました。
日本が著しく低いと言われている、アレです。
時間に追われ、勉強、仕事、家事、育児に追われ
「こうじゃないとダメ」「こうじゃないとおかしい」
常識めいた決めつけが、劣等感と孤独に突き落とす。
世知辛いです。
「私の人生はそういう人生ではありません」
自分は自分で、人は人。
頑張る事が楽しいと思えるような環境で
明るく生きたいものです。
良い学びでした。
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