長編になるので、3記事に分けます。
この記事は主に異型小葉過形成の内容について。
part1→しこりを発見し、病院へ向かうお話
part2→手術のお話
part3→異型小葉過形成(ALH)のお話
異型小葉過形成(ALH)
先生が当時、メモにこの病名を書いて渡してくれました。
そのおかげで繰り返し見る事ができました。
書いて渡してもらわなければ、
19の私は忘れるか、間違えて記憶していたと思います。
普段聞くような名称ではない為です。
「異型小葉過形成とは」
乳腺小葉内の細胞が過剰に増殖した状態。
異型を伴うものは、異型小葉過形成(ALH)と呼ばれる。
非浸潤性小葉癌(LCIS)と一括して小葉内腫瘍とも言われる。
両側の乳房に浸潤性乳癌が発生するリスク病変である
今まで何度このキーワードで検索してきたでしょう。
約23年間経つ今も、とても難しい内容のものを
わからないながらに読んでは小さく恐怖します。
しかしその頃と比べると、情報量が格段に増えたと感じます。
ブログで闘病記録を残してくださる方や
知識を持つ方が情報発信してくださることで
全く未知だったことに光が見えるようになりました。
時に情報の氾濫で不確かな内容も混在しますが
体験談ほど参考になることはありません。
本当に、ありがたいことです。
がん発生リスクに該当する
異型小葉過形成(ALH)診断後の癌発生リスクは4~5倍、
25年間の累積発生率は約30%
線維腺腫が悪性化することは非常に稀とされている。
しかし、上皮成分の中にADH(異型性乳管過形成)や
ALH(異型性小葉過形成)を伴うことがあり、
乳癌の発生母地となり得る。
その4~5倍のリスク通り
異型小葉過形成の治療から16年後に右側に浸潤がん(乳管がん)
見つかった時には他にも2つ、計3つの腫瘍があり
胸の形がいびつになるので全摘出が良い、という診断結果でした。
(しかし当初、
良性だから切る必要はないと言われていました)
そこを20歳の時の経験を思い出し、潔く切ってくださいと伝えました。
全摘出後の病理の結果、がん細胞が血管の外に浸潤し始めていて、
ステージ0のはずがステージ1でした。
(この時に全摘出を選ばなければ、治療の機会を逃し
もっと進行していたのだと思います)
乳がん経験者は一生のうちに10人に1人が
手術を受けた反対側に乳がんが発生するデータもあるとのことで
私が対側に乳がんが見つかったのは6年後です。
なので、どちらのデータにも該当するという事になります。
夢見なかった未来を生きる
19~20歳の時に異型小葉過形成を手術してから
20代を投げやりに生きてしまっていたのは、
そういった理由からでした。
実家に居場所もなかったので、家を出て
トリプルワークで朝から晩まで仕事をしたりと、
生き急ぎでしょうか、死に急ぎでしょうか。
合間合間に友情や愛情、幸せを挟みながらも
自分に未来はないと思っていたので刹那的な生き方をしていました。
今の私に娘がいて、そのまま大阪に住んでいるなんて。
「未来はあるよ」と
かつての自分に教えてあげたいです。
この20代の頃に出会えた素晴らしい友人たちのおかげで
生きたい、と思えて今があります。
ここまでが、
19歳で見つかった異型小葉過形成から
36歳での乳管がん右側全摘出+同時再建手術の手前までの記録です。
この後も、再建手術で使用したシリコンのリコール問題、
左側の全摘出、引き続き乳がんについての記録を残していきます。
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