「空海 人生お遍路」 【読書感想文】

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作者は真言宗豊山派、密蔵院住職、名取芳彦さん。


素晴らしいことが書かれているとわかっていても

仏教のお話、般若心経のお話など、

歴史を土台に難しい言葉も含まれていて

なかなか解釈が難しかったりもします。

10代の頃から御朱印巡りと参拝をしており

大人になった今こそ、

これからを生きていくためのヒントが欲しいと思うようになりました。



名取住職はわかりやすくシンプルに教えてくれます。

ボリュームのある内容ながら

1ページにひとつずつ教えを説いてくれているので

わからないまま読み流さず、ゆっくり立ち止まりながら読めました。

  

肩書が一つもない自分に誇りを持つ

原文ー
日月星辰は本より虚空に住すれども、雲霧蔽虧し烟塵映覆す。

空海 人生お遍路より引用


肩書ゼロな私です。

だからこそ響きました。

本当の素晴らしい自分はいつでもちゃんと心の中にいるのに

雲や塵や煙で隠れてしまっている。


長い時間遠回りをして、

やっと今、「これでいい」と思えるようになってきたので

そんな自分を楽しく幸せに生きることが

親やご先祖さま、私に関わってくれた人たちへの恩返し

失敗やちょっとした後悔もひっくるめて、

娘たちに見せ続ける背中になっていく気がするのです。

  

心満ちて戻りましょう

原文ー
故に、尊もしくは卑、虚しく往て実て帰る。

空海 人生お遍路より引用



「虚往実帰(きょおうじっき)」という言葉は

密教の僧侶さんはよく知っている言葉なのだそうです。

師の元へ出向く人は、行くときは知識も知恵も経験も無かったのに

帰りにはたくさんの心のお土産を持ち帰る、という意味だそうです。

物事をただ「楽しかった」と完結させず

楽しく感じた理由や、日々の自分の振り返り、

友人の大切さを感じたりと

今までこうして生きてきた自分は、何を得てきたのか、

を確認することの大事さを説いています。

今の私に響く一文を抜粋させていただきましたが、

その都度響く内容は変化するのだと思います。

わかりやすいだけではなく、

端々にあたたかみと親しみを感じる表現で

難しく考えずに、心のままに受け止めることができました。

まさしく、たくさんの心のお土産を持ち帰る虚往実帰です。



密蔵院ではお話会や写仏ができるそうです。

いつか参拝に行けますように。

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