さかなクンの本です。
2006年に、朝日新聞連載
「いじめられている君へ」
に掲載された文章に加筆修正、再編集して絵本化されたそうです。
さかなクンの育てていたメジナのお話です。
水槽の中で、1匹のメジナが攻撃されました。
逃げても、かじられたり体当たりされたりするのだそうです。
助け出して他の水槽に移すと、
また別の一匹が攻撃されるのだそうです。
さかなの世界にも、いじめがある。
引用:さかなのなみだ
広い海のなかなら、こんなことはないのに
小さな世界に閉じ込めると
なぜかいじめが始まるのです。
狭い水槽で、ストレスが溜まるからずっとかみつく。
狭くて、逃げたくても逃げられない。
状況を想像すると、壮絶です。
逃げ場がないのに、狙われて追い詰められて攻撃されるのはどんな気持ちでしょう。
痛くて怖いのに透明なガラスに阻まれる気持ちは。
「今いる世界は狭くても、もっと大きな別の世界がある」
もしかしたら家、
そして学校や会社も
そこは水槽かもしれません。
今、苦しく逃げ場がなくても
広い海に出ればいい。居場所はそこだけじゃない。
広い海で、息をしましょう。
ぼくは海が好きだよ
こんなに広くて果ての無い世界に
ぼくの居場所があるから
さかなクンは今、
国立大学法人 東京海洋大学名誉博士/客員教授との事。
魚を無限に好きな事で、
魚を守るだけでなく、環境や漁業にも貢献なさっていて
明るくやさしく穏やかに、どこまでも駆け上がっていく姿が
本当に素敵な方です。
福島の海で獲れる魚介が
安全でおいしいことを紹介してくれていることも
福島県民としてとてもうれしく、ありがたいです。
引用:さかなのなみだ
泳ぎ方がぎこちなくて、大きなブリにぼーんとぶつかって飛ばされても、
めげずに一生懸命泳ぐんです。それがハコフグでした。
自分はおっちょこちょいで、ダメなところだらけでしたが、
「ハコフグみたいに一生懸命生きよう!」と勇気がわいてきました。
「さかなクン」のトレードマークのハコフグの帽子には、
そんな思い出があるんです。
↑小学3年生の頃に、福島を訪れてハコフグに出会っていた事が
さかなクンのトレードマークになっていたのだと知りました。
この頃に、憧れの海洋生物の博士、奥谷喬司さんに
「タコの博士になりたいです!」と手紙を書き、
お返事が返ってきたそうです。
wikiを見て、とても偉大な方だと知りました。
少年時代に奥谷さんに憧れ、影響を受け
お返事を励みにして努力を続け
さかなクンご自身も、奥谷さんと同じく
東京海洋大学名誉博士を授与されたということ。
すごいサクセスストーリーです。
さかなクンの功績や活動、
さかなクンを育てたご家族の、
夢中になる対象への理解と、深い愛に敬意を表します。
子供の好きな事を応援するということ、
私もふたりが夢中になるものを見つけた時にそうありたいです。
海に行きたくなりました。
視界を海でいっぱいにして
隔てるものが何もない景色の中で
波の音に混じる娘たちの笑い声が聞きたいです。
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