本音の置き場所 【読書感想文】

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作者はフォーリンラブのバービーさん。

雑誌FRaUで連載されていた記事が一冊の本になりました。

バービーさんといえば女性の芸人さん

ちょうど昨晩のイッテQで拝見したばかりでした。

芸人さんなのでもちろんおもしろいのですが

雰囲気のある、知的な方だなぁと思っていました。

何か日本のテレビに出演されていてもグローバルさを感じるというか

存在感があって、「らしさ」があって。


読んで心底納得しました。

心にすいすい入ってくる言葉のチョイスがステキで、沁みました。

そして気高いのです。自己肯定感が眩しいくらいに光っています。

料理の話


  

悔しかった。 ただ自分の努力が、愛情という人質のもとに、

ただの労働力として消費されていくのが。

引用:本音の置き場所



グサッときました。

私も人にご飯を作ることが好きなほうですが、

異性から「料理できるの?食べてみたいなぁ」という言葉を聞くと

頼られて叶えてみたい気持ちと、バービーさんのいうように

「頼んでいないのに勝手に品定め」されているような気持ちになる事もありました。


料理が人並み程度にはできたせいで

料理というものが(家事も育児もですね)

いつの間にか単独の任務のようになってしまったので

「できない、やったことない」なんて、言ってみたかったなぁと今思うのです。

料理を作る事がただ好きなだけでも

ジャッジされたり、他の誰かと比べられるのは苦しい事ですし

胃袋をつかむのはすごくかっこいい事だけど

かつて偏食気味の元夫に食事を作る事はなかなか大変だったので

それを少し、思い出してどんよりしました。


(開いて数ページでこんなにガツンときたので読み進めるのが楽しかったです)


バービーさんはその後、そこに気付きを得たそうです。

お互い強く引っ張り合わずにせーので力を抜けば

エゴの綱引きを終わらせることができるのかもしれないと。

もしそんな機会があったなら、次はそうしたいものです。


いや、「できない、お茶漬けならなんとか・・・というのが先かもしれません。


バラエティとは


最近、テレビがおもしろくない、

若者がテレビを見ない時代、といわれていますね。


先日アウトデラックスを見ていて、

出演者が感じているそれぞれの違和感について語っていました。

確かに昔のテレビは過激でした。ドラマもCMも。

ゲストの阿川佐和子さんのお話で、人種差別になるからと有名絵本がなくなった事を知り

衝撃を受けました(今は改善して再販されているそうです)


いじられる側もいじる側も誇りを持ったプロフェッショナルだと

バービーさんは言います。

芸人さんだからこそわかるリアルと、見える景色があるのでしょうね。

自分のボケに対してツッコミが決まった時の気持ちよさについても書かれていました。

  

こうしてテレビへの思いを書いていたら涙が溢れてきた。

やっぱり、バラエティが大好きなんだと思う。

やっている本人たちが、バラエティ中毒なのだ。

引用:本音の置き場所


たくさんの芸人さん達が、様々な笑いで魅せてくれるのを、

楽しく笑える社会ではなくなってしまったのなら

光はどこにあるんだろうと、視聴者ながらに思います。

いじりを撲滅せよ、ではないのだと、バービーさんは言います。

私はバービーさんをはじめ、楽しくさせてくれる芸人さん達が大好きです。


タフでかっこいい


  

人生は、いかにこの生き地獄を楽しめるかのゲームだと思っている。

でも、そんな風に思える人間に育ててくれたことを、

私は両親にとても感謝している。

引用:本音の置き場所

  

やりたいようにやると決めた。

自分をしばりつけているツタをほどかなければ、

自分なりの決断をすることはできない。

そして、何にも囚われず、心が自由であることは、

奇跡を起こすと信じている。

引用:本音の置き場所


北海道栗山町にうまれ、末っ子で自由奔放に育ったバービーさん。

地方創生を志す姿も、女性の体を思い下着を作る事も(PEACH JOHN)

私が自分の人生に思う「根無し草」というワードも出てきて、

このタイミングでまたこういった本に出会えた事がうれしいです。

(私も自分の経験を元に、乳がん経験者が快適な下着を作れないかと思うのです)

こうしてたくさん本を読んでいて思うのは

どんなに華やかで恵まれているように見えても、

人それぞれに背負うものがあるんだなぁ、という事。

どんな気持ちでこれを書いたのだろう、と思うページもありました。

そこに人となりを感じ、同時に暖色のバイタリティを感じました。


バービーさんの下着作り


バービーさんのブランド下着はLuhuL dada(ルフルダダ)といいます。

さまざまな女性が自分の体を好きになるためのランジェリーを発信しています。

デザインも色も素敵で、モデルとしてのバービーさんもキラキラしています。

自分のための下着。

ただかわいくセクシーなのではなく、着心地よく自分らしく。


当時は、女性下着にはあまり関係のない方々から批判があったそうです。

それを見た時に、なんともいえない苦い気持ちになりました。


この本が出版された一年後にご結婚なさって、

幸せそうな笑顔の画像を拝見しました。ドレス姿も素敵でした!

また、バービーさんの書く文章が読みたいです。


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