たからもの―You Are My Treasure 【読書感想文】

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世界中の人の笑顔を撮影してきた国際写真家、

深井美貴子さんの作品です。


手に取った時、

子供さんの写真集かな、とページをめくりました。

そこに写っている子供たちが、この作者さんのお子さんなんだとわかって

それゆえのこの表情なのかと思ったら心臓がつかまれたようで

本棚の前で動けなくなりました。

赤ちゃんの姿から少女になるまでの

家族しか見れないようなありのままの表情と、

声が聞こえてきそうな生命力を感じて

自分の母性とシンクロしているような気持ちになりました。



私も子供の写真を撮り続けていますが

愛おしくて幸せで、どんな表情も見逃したくなくて、

でもいつの間にか大きくなって、

いつの間にか大人びた顔をする。


その、「あっ」と思った時の気持ちがフラッシュバックするかのように

そのモデルの女の子と重なり、涙をこらえて最後までめくりました。

お母さんが向けるカメラに、どんな気持ちで応えていたのでしょう。

もう、今頃は大人でしょうね。

全ての写真から生命力が溢れていて

泣き顔も笑顔も、どこか違う方向を向く姿も

本当に美しかった。

お母さんにとって宝物のこの作品は

ご家族にとっても、子供さん達にとっても

時を超えた永遠の宝物なのだろうと思いました。

ご自身が子供の頃の表情を、こんな顔で笑っていた事を

世界中の人々の笑顔を撮るお母さんの手で写された事、

最高のたからものです。

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