作者は大西暢夫さん。
私は民芸品や伝統工芸、和文化がとても好きです。
10代の終わりから参拝を続けているのですが
神仏に供える火、和ろうそくを見るたびにうっとりします。
心の闇を明るく照らし、不浄を燃やす灯火です。
日本が誇る美術品だと思っています。
和ろうそく作りの映像を見たことがありました。
蠟を何度も塗り固め、丹精込めて作られていました。
今はキャンドルが安価で手に入る為
需要は減っているのだと思います。
しかし、この美しさ、風情といったら。
純植物性で、ススが少ないんだよね
ゆらゆら揺れる灯火は癒しだよ。
ろうそくの灯りのゆらゆらは
1/f(エフぶんのいち)ゆらぎという
脳がリラックスする効果があるんだ
そんな時、この本を見つけ
和ろうそくに関連する仕事の数々を目にし、
思っていた何十倍もの価値を知りました。
ここに携わる各地の職人、農家の方々の伝統と技術
和ろうそくには
和紙、灯芯、真綿、藍、ミツマタ、すくも、
墨、小鹿田焼、ハゼ、
たくさんの産業が関わっていることを知りました。
このような工程をこういった環境下で行い
長い歴史の元に世に産みだされた物を
今、手にしていると思うと
見る目が大きく変わります。
物価高騰で安くて便利な
あまり思い入れのないものをつい買ってしまいますが
和の文化は日本の宝です。
こういった本を子供が手にし(もちろん大人もです)
日本の文化を愛し、守るきっかけになり
100年後も、200年後も、何年経とうと
日本は日本であってほしいと思うのです。
本誌で和ろうそく職人として紹介されているのが→松井本和蝋燭
愛知県岡崎市、絵付け体験、工房見学ができるようです。
ももんがよ、
わしを連れて行ってくれまいか・・・
和ろうそくつながりで今回見つけたのが→高澤ろうそく
石川県七尾市にあります。
今回の地震で店舗が倒壊してしまったそうで、
応援したい気持ちでいっぱいです。
伝統工芸に携わる方々や、和の文化を愛する方々、
未来を生きる子供たち、
たくさんの方々に読んで欲しい一冊でした。
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